越ケ谷市A邸

リフォーム

雑木に包まれた家:2世帯エコリフォーム

1.伝統的工法の民家を2世帯住宅にリフォーム

海外生活が永かった子世帯のUターン同居に伴い築40年の民家を2世帯住宅にリフォームしました。従前の住まいは中廊下型で暗くて通風性が悪く、和室が連続する間取りはプライバシー性が低いなどの問題がありました。今回のリフォームでは、プライバシーを確保する壁を建物中央に挿入して東西に子世帯と親世帯を分離した上で、子世帯は廊下をなくし南北に光と風が通り抜ける間取りとしました。100歳と80代の親世帯は車椅子や歩行器に対応した水回りや出入口のバリアフリー化などを行いました。

2.雑木の庭と連動した光と風のコントロール

施主はかねてより興味のあった「雑木の庭づくり」と一体となった改修計画をご要望されました。落葉の雑木(コナラ、クヌギ、他)を家を囲むように建物の間近に植栽するこで、木の葉によって夏は日差しを遮り、葉が落葉した冬は建物に日が差込むように調整し、快適で省エネな室内環境を作り出す仕組みです。従前は、夏は南庭のアスファルトの照り返しで暑く、冬は深い庇が日差しを遮り寒くて暗い問題ありましたが、南側の庇を高い位置に改修した上で、雑木の庭づくりをすることによりこれらの問題を解消し、夏涼しく冬暖かい住まいに生まれ変わりました。(造園:高田造園設計)

3.スケルトンリフォーム:耐震補強/断熱改修

12mを超える松の丸太梁などがふんだんに使用された、今日では入手が難しい大変立派な骨組みをそのまま活用し、重たい瓦屋根もそのまま残すために、建物をいったんスケルトンの状態にして抜本的な耐震補強を行いました。同時に断熱材充填など現代のニーズに適合した高断熱化改修も行いました。(構造:山辺構造設計事務所)

4.自然素材の質感を活かす

木の柱梁・天然木フローリング、珪藻土壁、タイルなどの自然素材を多用した質感の高いインテリアを意図しました。子世帯は木材をダークブラウン系に塗装した落ち着いた雰囲気に、親世帯はナチュラルテイストの明るい雰囲気に仕上げました。

5.緑と瓦屋根の貴重な景観を次世代に継承する

スプロールが進む郊外市街地において、緑豊かな広い敷地と大きな瓦屋根のある当家の景観は次世代に継承すべき貴重な街の財産です。家族構成やライフスタイルの変化に対応して間取り改変し、高い耐震・省エネ性能を付与しすることで、世代を超えて住み継いでゆく住まいが再生されました。

所在地
埼玉県越谷市
用途
2世帯住宅・木造・平屋建て
竣工
平成27年3月